心の相談に資格は必要か?

今、新型コロナウイルスの関係で、精神保健福祉センターにおいて精神保健福祉士がこころの相談に応じるというケースが報じられています。

相談に応じるのは臨床心理士だったり、保健師であることもあります。

ここで、社会福祉士の私は、
「精神保健福祉士の資格も取得しておけばよかった」
と感じてしまいました。

このように思ってしまった理由は、資格の持つ業務範囲による縄張り意識があるからですが、実はコレ意味のないものだと反省しました。

心の相談に応じるのに、そもそも資格は名刺の肩書でしかないということ。
専門職による違いがあるとすればクライアントへのアプローチの仕方です。今回のコロナ関連の相談でいうと、例えば弁護士であれば法律の立場からアプローチをしますし、臨床心理士であれば心理学的なアプローチをするでしょう。

では、社会福祉士はどういうアプローチをするのか?
「福祉制度やサービスに精通していて、幅広い視点からアプローチができる」
心の相談の中には、経済的な相談も多いので、生活保護のことだったり、社会資源の連携について助言することもできるでしょう。
こんなところです。

でも、ちょっと待てよと思いました。

資格がなくても、自身の経験や使命感をもとに心の相談を受けている人は存在するではないですか。例えば、「命の電話」に出ている人は、何らかの資格を持った専門職というより、研修を受けたボランティアです。
研修では、命の重さや人権、話の聞き方といったことを学ぶものです。
つまり、心の相談に資格は不要ということになります。

心の相談は、精神保健福祉士や保健師の資格を取ったから受けられるものではない。それは社会福祉士も同様です。

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