社会福祉士レポートで全てA評価を得ることは可能か?

社会福祉士のレポート教育でよく出る感想は、
「レポートの評価基準が曖昧で講師によって評価が異なる」
というものです。

社会福祉士に限らず、大学教育のレポート評価は、このような疑問を持たれがちです。
結論からいいますと、
評価が講師によって変わることはあります。

逆に
過大に評価されて、思った以上の好成績に評価されることもあります。

大学でのレポート評価について疑念がある場合は、大学の事務局に訴えて、苦情申し立て申請できるところが多いです。

私の卒業大学でもそのようなシステムはありました。
ただし、制度的にあるだけで実際に申請する学生は少数です。

当然ですが、レポートの評価についての苦情の申請があるのは低評価の場合のみです。
評価が良すぎるといって文句を言う人はいません。

正直、成績が悪いレポート評価を良い評価に変えてもらおうとしても難しいです。
なぜならば、レポートを採点した大学教員を否定することになり、訴えられた方は本気で抵抗してくるものだからです。

採点教員は、あらゆる理屈をくっつけて評価の正当性を主張してくるでしょう。
だって、学生に文句を言われて、自分の専門性に基づいて採点したレポート評価を変えるなんて、教員からしたらプライドを傷つけられることでしかないのです。

もちろん、
合理的な理由と証拠がある場合は訂正される可能性はあります。

例えば、大学側の事務手続き上のミスで、現物のレポートの評価と、成績証明書上の評価が間違っている場合などです。

人間がしていることなので、レポートの取り違えという単純ミスのこともあります。
しかし、単純ミスではなく、評価レベルが不当だという申し出の場合は厄介だということです。

不当評価変更の主張を、どうしても通そうとすると、

  • 字数制限を守っている
  • 文体が適切
  • 設題に対し適切に回答している
  • 注意事項に反する項目がない
  • 盗作ではない
  • 引用のルールに則っている

このあたりを証明したうえで、評価が不当であることを主張することになります。しかしレポート採点者が認めない限り揉めるでしょう。大学側が、第三者を交えて、レポートの再評価をするかというのも疑問です。

余談ですが、大学教員の専門分野によってレポートの作法は異なるという問題もあります。
例えば、引用の仕方ひとつとっても、心理学系の教員は心理学論文の作法を重視しますし、他の科目では作法が違うということもあります。

しかも、引用の仕方が間違っていたから何点減点とか、誤字脱字がある場合はA評価にしてはいけないというルールもありません(ある程度の指針はある)。最終的には採点担当教員の判断によるのがレポートの評価なのです。理不尽に思うかもしれませんが、やむを得ないことです。

レポート評価はマークシート方式の試験のように正誤が明確にはならないので、どうしても主観が入ってしまうものなのです。

まとめ

不当評価への対策としては、事務手続き上の間違いや、取り違えによる誤評価などの場合は大学にしかるべき申請手続きをするということになります。調査の上対応してくれるはずです。

しかし、評価レベルの不当性を申し出る場合は、合理的な理由と証拠を提示し、大学の対応を見極めることにしましょう。

ただし、あまり期待できるものではないと思うので、一応やってみるという態度が肝要です。個人的には不当評価の問題は、運が悪かったと思ってあきらめるのが現実的だと思っています。

大学の教員の中には採点が甘い教員も一定数存在するので、そこでバランスが取れているのだというポジティブ思考をするのがお勧めです。

また、すべてのレポートでA評価をとろうとすることは完ぺき主義の行動であり、徒労に終わります。

卒業要件を満たすためには、一定の成績を修める必要がありますが、過大にA評価にこだわるのは得策ではありません。良質のレポート作成を心がけ、結果として好成績で卒業できたらラッキーだくらいに思っておくのがよいでしょう。

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