資格という肩書は使いようです

ある社会福祉士有資格者が路上で痴漢行為をしたとして逮捕される事件がおきました。

この事件、無資格の人物が起こした事件であれば、ニュースにもならなかったかもしれません。

ですが、社会福祉士なのに不法行為をしたという意外性からニュース報道に至ったといえます。

ここが今回のポイントで、この一件から、
「社会福祉士は社会から一定の肩書として評価されている」
といえることが証明されました。

肩書とは、人の社会的地位や身分を示す職業・役職名などを意味する言葉です。
国家資格ということもあり、有資格者は、良くも悪くも、プライベートでも仕事でも、その人の肩書として作用しています。

正確にいうと社会福祉士は職業ではありませんが、身分を示すものであるといってよいでしょう。

今回の事件は、ネガティブな内容で資格が作用してしまいましたが、逆にポジティブなことで作用することも、当然にあります。

地域の社会資源を立ち上げたことが注目されてニュースになることなどは、ポジティブな資格作用の一例で、よくあることですよね。


要は何が言いたいかというと・・・・・
資格はハサミのようなもので、使い方次第で凶器にも肩書にも便利なツールにもなる
ということです。

考えてみれば、社会福祉士は所有者の日常生活の中においてこそ、その資格効果が作用しているのではないでしょうか?
むしろその方が多いといっても過言ではありません。

資格が就活や転職で有利か不利かといった要素はむしろマイナーな議論です。

以前、私は家族が交通事故に巻き込まれた際、法的なことについていろいろ調べたり、事故の解決のために自治体の交通事故相談に何度も足を運んだりしたことがありました。事故解決の過程は、まさに社会資源の調整であり、ソーシャルワークでした。

弁護士でもないのに、こうしたことを経験したのは、当事者の家族ということもありましたが、社会の人々が社会福祉士に対して、社会資源のつなぎ役としての役割を無意識的に求めているからということもありました。これは、日常生活で社会福祉士が役に立った事例のひとつです。

他にも、
ある人から「定年退職して再就職するときに国民年金の保険料はどうすればいいのか?」といった質問を受けたこともあります(この時も自治体に問い合わせたりして色々調べてよい勉強になりました)。

福祉の現場で相談されるよりも、普段の生活の中で相談されることは多いものです。

むしろ現場では、無資格のベテラン職員が相談援助業務をこなしているので、社会福祉士という身分は埋もれているというのが実感です。組織に所属していることで組織の法則に縛られる要素が強いのです。

そもそも高給の仕事に就くために資格が役立ったと述べる社会福祉士は少数で、私生活で資格が役に立ったと感じている社会福祉士は多いのではないか・・・と感じています。

このとき、就職に役立たないのならば無意味と切って切り捨ててしまうのはもったいないです。

一般の人は、
「社会福祉士=善人+福祉の専門家」
このように勝手に思ってくれるんですよ。

10年前は違いましたが、最近は社会福祉士の知名度は上がっています。

これはありがたいことです。ある種の信用です。

有資格者としては、これを利用しない手はありません。もちろん、悪用するのではありませんよ。

本来は資格があるというだけで、普通の人間と何ら変わりませんから、社会福祉士であれなんであれ、いろいろな人物が存在するのは当然です。有資格者が増えれば不法行為に手を染めるものも出てきます。

ですが、社会的には良いイメージのある資格、それが社会福祉士ですから、最大限有効に自分の人生に活用することは決して悪いことではないのです。

むしろ推奨されるべきことです。せっかくの信用を落とさないように大切に資格を活用するべきですね。

福祉という幅広い分野の専門家とされているのですから、その使い道は無限大(∞)です。
福祉は社会に存在するすべての出来事に関わってくるといても言い過ぎではありません。

福祉関係の職場を退職したり、他業界に転職したとしても社会福祉士であることに変わりありません。
あなたの肩書として人生に有効活用していくことをお勧めします。

社会福祉士は究極的には「生き方そのもの」に関わる資格なんです。

福祉以外でも、人の為になる仕事は、世の中にあふれています。
実は仕事というものはすべて世の中のためになっています。

法に触れるようなことを除けば、どんな仕事でも、直接的間接的の違いはあれ、人の役に立っています。

ですので、あなたが今後社会福祉の現場を離れて、業種転換したとしても社会福祉士としての生き方は続いているので資格は有効に活用できるということになります。


スポンサーリンク



コメントは受け付けていません。

サブコンテンツ

このページの先頭へ