社会福祉士をめざす人がレポートを書く意味
「ふぅーっ、今月は4本もレポートを仕上げたぞ」
「レポート作成って実践に役立つのか?」
とつぜんですが、あなたは、社会福祉士のレポートにおわれて、このように感じたことはありませんか?
せっかく大枚はたいて大学や養成校に入学したのに、その学習量の多さに圧倒されてしまって、なんのために勉強しているのか見失っているとしたらもったいない話ですよね。
この記事では、社会福祉士である管理人の私(SAM)が、社会福祉士のレポートを書くうえでの、ちょっとしたコツをお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
というのも、私自身、通信制の大学に入学した当時、フルタイムで働きながらの大学生活を過ごし、多くの挫折を経験しながら、ノウハウを蓄積してきました。
その経験から、当サイト「社会福祉士ドットコム」を立ち上げ、多くのレポート実例をアップしてきたしだいです。
社会福祉士ドットコムのレポート実例を参考にしていただくだけでも、レポートの書き方について理解が進むと思いますが、改めてレポートの書き方についての記事を書くことで、より効率よく実例を参考にしていただけると思います。
で、今日は、
「そもそも社会福祉士のレポートは何のためにあるのか?」
ということについて述べたいと思います。
結論から述べますと
「レポートは学生自身の将来のために書く」
ということになります。
レポートを書くコツをお伝えするといいながら、マインド論的な話になってしまいますが、実はレポート作成においてショートカットの楽ちんな手法は存在しないのです。
ショートカットの代表格といえば、他人のレポートをコピペすることですが、それは絶対的にNGです。
私の学生時代の話ですが、スクーリングで知り合ったクラスメイトにレポートをコピーさせてもらっている学生を目撃したことが何度もあります。
ある学生は、首尾よくバレずに単位をとれたそうですが、コピーさせてもらったレポートは、C評価。
別のある学生は、コピペがばれて単位を落としたとききました。
いうまでもありませんが、これはバレるかバレないかの問題ではありません。
レポート作成を通して、
- 何を得たか?
- 何を得られなかったか?
の問題です。
義務で書かされるレポートですが、せっかく書くのですから、より多くのリターンをもたらす勉強をしたほうがメリットが大きいですよね。
レポートとは何か?
レポートとは「報告すること」の意味を含む言葉ですが、大学で提出するところのレポートは、
大学の教員、もしくはレポート添削者に対して学習成果を報告する書類
ということになります。
つまり、教員と学生との対話のツール
それがレポートだということになります。
社会福祉士は、現場に出たら多様な人たちとコミュニケーションをとったり、交渉しなければならい場面に遭遇しますので、相手に自分の考えや意志を思うままに伝えるためには、レポート作成は実践的な訓練といえます。
レポートを課す理由
社会福祉士を養成している大学や養成校の多くは、学習課題としてレボートの提出を課しています。
中には、レポートという形式をとらないで、独自の教材を終えることによって、単位を認定するところもありますが、社会福祉士の指定科目については、何等かの形でレポートの提出を義務付けています。
レポートを作成する上では、
- 知識を活用し、設題に回答する思考過程を通じて問題解決能力を向上させる
- 意見を述べるプロセスを習得する
という過程を経て成長することができます。
〇×式のクイズのような問題を解かせるだけでは、こうした能力は身に付きません。
レポートを完成させるには、複数の書籍を読む必要がありますし、いろいろと調べものをすることもあります。
自分の意見を述べるには、その裏打ちとなる理論や証拠、根拠を提示する必要があります。
人と話し合って、自らの意見の偏りを顧みる機会も必要になりますね。
このように、レポートを書くという行為は、社会福祉士の実践においても実用的に必要なスキルであることがお分かりいただけると思います。
国家試験というものが、知識の有無を問う性質が強いのに対して、レポート学習は、思考力、問題解決過程を重視する学習だといえます。
レポート作成により社会福祉士のスキルがみがかれる
「社会福祉士は何もできない」
このような意見を耳にしますが、社会福祉士に求められるスキルは、
- 広範囲な社会に対する見識
- 法制度を活用する実行力
- 論理的に考える力
- 新たなことを吸収する柔軟性
- 上記によって支えられる問題解決能力
となります。
レポート作成の過程で求められる技術と重なる部分が多いのにお気づきでしょうか?
社会福祉士の受験資格取得には、大卒の学歴プラス指定科目履修が基本になっています。
これは、大学が学問を修めるところであり、学問は、学んで問う場所だと考えると、ごく自然なことです。
福祉と、福祉以外の広範な学問の履修を通して、実践力の基礎を身につけるには、大学レベルのレポート教育が欠かせません。
以前の社会福祉士の受験資格には、実務経験(査察指導員などの行政職を5年以上)のみでも取得できるルートがありましたが、今はそのルートは廃止されています。
それは、単に実務経験があればよいという考え方を反省し、体系的に社会福祉士としてのスキルを養成すべきという価値観を認めたことのあらわれです。
レポートは資産
レポート学習を単なる義務ととらえてしまうと、苦痛ばかりが感じられて、大学生活自体が長続きしない可能性が高まります。
でも、レポート教育が、社会福祉士になるための重要な訓練だという考えを受け入れると、大学で学ぶことは、すべてあなた自身への投資になるということが理解できます。
「レポートがナカナカ書けなくて苦しんだ」
こうした経験は、社会福祉士としてのスキルを向上させますし、卒業後の資産になります。
これは、私が大学生活で書いたレポートの一部です。
過去のレポートに書いてある情報自体は、もう陳腐化していたり、制度が変わったりして使える知識や情報とはいえません。
ですが、レポートを仕上げるのに費やした日々は、私の大きな資産になっています。
あなたも、社会福祉士になった後、現場で疲弊したときなどに、ふと昔書いたレポートや実習記録に目にすることがあると思います。
そのとき、初心にかえる意味でレポートからは大きなエネルギーをもらえることでしょう。
ですので、書いたレポートは捨てないで大切に保管しておくことをお勧めします。きっとあなたの資産になること請け合いです。
まとめ
レポート教育は、感想文やエッセイとは異なり、論理的思考力を訓練する機会です。
ショートカットでレポートをコピペしても得るものは何もありません。
今日、ご紹介した社会福祉士のレポートを書くコツは、
「自己投資をするためにレポートを書く」
というマインドを持つということになります。
もちろん、他人の書いたレポートを参考にして、その文体を真似てみたり、
言葉の使い方にヒントを得たりすることは、コピペではないのでドンドンすべきです。
社会福祉士ドットコムのレポート実例やアーカイブには、過去のレポートの実例が豊富に掲載されていますので、ぜひ参考にしてみてください。
スポンサーリンク