社会福祉士のレポートは採点者のアセスメントが大事
社会福祉士の資格を取得するまでに、レポートを一度も書いたことがないという人はごくまれだと思います。 なぜレポートを書かせるのかというと、その能力が社会福祉士に必要なスキルに直結するからです。 レポートを書く過程では、考えることが非常に多いですし、頭の中で情報を整理したり、読み手に対して何を言いたいのか?ということを伝える訓練でもあるのです。 でも、言いたいことを伝えれば、それで良しとはいえません。 レポートは、文字通り「報告すること」を意味します。 誰に報告するかというと、この場合は、教員(添削者)ということになります。 読み手である教員の方針に沿って書くのが効率的なレポート作成のコツです。 私がお勧めするのは 「採点者が気にすることをアセスメントする」という方法です。 「教師の関心事をさぐる」方法といってもいいです。 というのも、レポートは、マークシート方式の試験のように、機械で点数をはじき出す性質のものではなく、教員という人間が、主観を交えて採点するものだからです。 なので、教員のレポートに対する指針・・・つまりは「気にするポイント」を知ることで、高得点を得られる可能性が高まるという訳です。 ちなみに、アセスメントの意味は、ウィキペディアによると・・・・
アセスメント となっています。 これをレポート作成をする学生のために言い換えると ということになります。
これを踏まえた上で・・・・・で、教員は、レポート作成において何を気にしているのか? いろいろ気しているであろうポイントは他にもあると思います。 もしかしたら、レポートとは直接は関係ない、教員の個人的な価値観が関わってくることもあるかもしれません。 でも、ひとつ確実に言えるのは、どんな人でも、人間である以上は、主観が入り込む余地があるという事実です。 あなたも、私も、教員もです。 計算問題の答えが、主観によって変わることはありませんが、文系のレポートにはただ一つの正解は無いのが普通です。 そこには、人間の解釈や価値観というものが、どうしても介在するのです。 価値観の中で、特に重要なジャンルは、教員の考えているレポートの合格基準です。 教員の「このくらいなら合格点だな」という基準のことです。 この基準ってまちまちですよね。 基準が甘い教員もいれば、厳しい教員もいます。 私の経験上では、心理学の教員には、厳しい傾向がありました。 例えば、学説を踏まえてレポートを書かせる教員は、学生にとっては厳しい基準を持っているといえます。 心理学の学説は、細かくて学生には、なかなか区別がつかない理論も多く存在するため、知識の少ない学生には書きくにいレポートになりがちだからです。 それから、実験系の心理学を専門にしている人の中には、レポートの様式に関して厳密な人がいます。 あまり知られていないかもしれませんが、心理学は文系の中でもかなり理系に近い学問です。 専門書の中には数学の難しい式が書かれているのを見たことがある人もいるかも知れません。 心理系の論文では、集めたデータを統計処理することがよく行われています。 もちろん社会福祉士が履修する心理学系のレポートで、そのような数式を用いることはほとんどありませんが、科学的な文章であったり、根拠を示したうえで意見を述べるという文章を好む教員は、心理系には、存在することを頭に入れておいていいでしょう。 いずれにしても、あなたが今後、現場に出たときの訓練だと思って、担当教員の関心事を探り、教員が抱える課題は何か?を分析してみてください。 きっと得るものがあると思いますよ。 教員は本来、学生であるあなたに高評価を与えたいと思っています。そのために教えているのですから当然です。 ここに教員の本能があります。 学生であるあなたの課題は、どうすれば、教員はあなたに対して、迷わずに単位を与えることができるかを考えることになります。 お伝えしたいのは、教員に迎合しろということではありません。大切なことは、教員が大切にしていることを把握し、課題をクリアする方法を身に着けましょうということです。 でも、気にするポイントが分からない場合はどうすればいいのか? まずは、授業の中で、レポートの記述に関するアドバイスを聞くことができたら、それは要チェックです。 別の言い方をすれば、先生の話をよく聞いておくということです。当たり前すぎることですよね。 学生が指定された教科書を読んでいるかを気にする人もいれば、文献引用の方法など、細かい形式に気を配る人もいます。 こうした直接的なアドバイスには、素直に従えばいいだけです。 簡単ですね。 例えば、教員が結論先行型のレポートについて否定的な意見をもっているのであれば、スタンダードな「序論・本論・結論」型の文を書くほうがいいのです。 このように、採点者が重視する事柄を踏まえ、その対策を施した書き方をすることで、レポートの書き方の方向性が定まります。 とまあいろいろ言いましたが、最後の朗報をひとつお伝えします。 それは、福祉系の大学には、甘い採点基準の教員がいるという事実です。基礎科目系の先生にはこういう人が多いです。 私の学生時代の経験からすると、容赦なく落第点をつける教員は、少数でした。 一定程度の努力がみられるレポートには、高評価を出してくれる教員が多数派です。 卒業論文の指導は別格ですが、福祉系のレポートでは、レポートの書き方について厳密な評価基準が適用されることは少ないとみていいです。努力が評価される程度のものといっていいでしょう。 私の場合、教科書を読んで、考えながら書いたレポートの多くは、A評価、もしくはB+の評価でした。 たとえ、それが多少論理展開の矛盾があっても、基本的なルールを犯していたとしても、誤字脱字があったとしてもです。 もちろん、書き方の基礎について知っておくことは、大切ですし、適当な感想文でいいといっているのではありません。 でも「一生懸命書いたレポートなんだな」ってものが伝わる文章を、散々に批判し、落第点をつける人って、なかなかいないものです。 いろいろダメ出しをしながらも、高評価をくれる教員もいました。 なので、あなたがレポートを書く際も、いわばこの「人情」のような法則を忘れないでください。 一生懸命書いたレポートは評価される この法則です。 非常に体裁が整っていて(整いすぎていて)、素晴らしい理屈を述べているんだけれど、何かパクリっぽい文章だったり、中身が空虚だったり、個性のないレポートってあるものです。そういう文は、教員の高評価を与えたいという気持ちをそいでしまいます。 逆に、粗削りな文であっても、実体験に基づいた文体は、教員の心を掴むものです。 まとめると、レポートを効率よくかつコツは、次のようになります。 以上です。あまり考えすぎるよりも、まずは目の前にいる教員を観察することがレポートを書く上ではプラスとなります。
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