車中の人々 駐車場の片隅で
楽しいレジャーとしてのイメージが強い「道の駅」だが、中には道の駅で車中生活を余儀なくされている人々もいる。
形態は違うが、これはネットカフェ難民と同様の問題です。 pic.twitter.com/LCtYpU0Cbt— SAM (@netdemoukeruSAM) February 15, 2020
今夜21時、NHKスペシャルで「車中の人々 駐車場の片隅で」という番組が放送されます。
内容としては、道の駅の駐車場などで車中生活をする人の実態を取材したものです。
この番組はまだ見ていないのですが、車中生活の問題についてはかねてより存在を知っていました。夜の道の駅の駐車場に訪れたことはないけれども、トイレがあり、夜中も車を止められるようになっているスペースがあれば、そこを寝床にしようとする人がいることは想像がつきます。
形態としてはネットカフェ難民と似ています。
貧困をベースとして、DVだったり、低年金だったり、、負債や介護といった様々な要因がからまって車中生活を強いられるひとは今後も増えていくでしょう。
海外などではライフスタイルの多様化だったり、一部のミニマリストの生活様式としてのイメージがある車中での生活だが、日本で今起きているこの問題はあきらかにそういった生活スタイルの多様化などではなく、余儀なくされた車中生活です。誰だって狭い車の中で暮らしたいとは思わないでしょう。生活用具がすべて整っているようなキャンピングカーならまだわかりますが・・・。
しかも、いざ日本で車中生活をするとなったら、非常にコストとリスクの多い生活となってしまいます。住所不定の車中生活の場合、そもそも社会保障などの手続きに困りますし、自動車を合法に維持するには保険など加入するのに住所が必要です。
じゃあ生活保護を受ければいいという話も、自動車を所有していて、住所不定の人にどうやって保護を適用するかが疑問になってきます。生活保護を受けるためにいったん車を放棄し、路上に投げ出され、行き倒れになって病院に担ぎ込まれれば保護を受けられる可能性はありますが・・・。
とまあ、今後の日本社会では、格差の拡大とともに車中生活者は増えていくことでしょう。しかしこの問題の恐ろしいことは車中生活になった原因はさまざまで、誰だって一歩歯車が狂えばそうなり得るという点です。社会のセーフティネットが脆弱化しているので、万が一の時には「助けてくれ」の一言がいえることが求められるのかもしれません。