介護業界の人材不足の深刻化

今日は

介護業界は、いよいよ人材不足感が高まってきた

ということについて話したいと思います。

夜勤

上記の画像は、ある介護会社の社員向けに渡されたキャンペーン広告です。

これは何かというと、要は

夜勤をするスタッフが足りないので、3万円払うから来てちょうだい

というお誘いです。

自社で経営する、グループホームや、有料老人ホーム、小規模多機能施設などでスタッフの退職者が続いたのでしょう。

とにかく介護スタッフを雇用したい、特に夜勤ができる人が欲しい。

そんな思いが伝わってくる、キャンペーンチラシです。

でも、これっておかしくないですか?

そもそも、キャンペーンで夜勤の人材を呼び込もうとうのがおかしいですが、

その3万をもらえる条件をよくよく読んでみると、入社翌月から4カ月以内に単独夜勤を、月2回以上入った場合となっています。

そして雇用契約は、月130時間以上となっていますので結構長いです。

この130時間すべてが夜勤に振り分けられるのかどうかもわかりません。

さらに夜勤に入るには、審査があるというのです。

審査基準は不明です。

結局、このチラシからわかることは、

3万もらえるのかどうかは分からないよ、ということです。

しかもこのチラシは、社内向けに出しているものなので、社内の人が友人や知人に声をかけて、その声をかけられた人が夜勤に入るかどうかを考えるというものです。

つまり、夜勤に入る人材を紹介した人には、何のメリットもないという話です。

このようなチラシは、効果がないばかりか、会社の品位を疑われる可能性があります。

介護人材の深刻な不足は、隠しようのない事実ではありますが、一回限りのお金で人を入社させようとしても、満足のいいく収入が継続的に得られない限り、長続きしません。

このような広告を作る人は、おそらく現場を知らない人だった可能性が高いです。

単独で夜勤ををするということは、かなりハードルの高いことですし、ましてや継続的に夜勤を務めるのは並大抵のことではありません。

実際、夜勤で体調を崩して辞める人が後を絶たない訳です。

こんなキャンペーンをやるくらいならば、

夜勤をやるやらないは、あとにして、

入社祝い金として、3万円を支給します

つまり、

入社してくれただけで、3万円支給します

この方がまだいいです。

介護業界に入社するということ自体抵抗感があるのに、いきなり夜勤の話をされても、「自分には無理」と思われるだけです。

それよりも、現にいるスタッフに対してもっと手厚い手当を支給することを考えた方がよほど喜ばれます。


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