社会福祉士資格は福祉にしか使えないという呪縛
社会福祉士の資格を取ったからといって、ずっと福祉系の仕事をしなければいけないという呪縛はなくしたほうがいいです。
具体的な例がこの書籍に書いてありました。
しまかよさんの事例です。
社会福祉士を辞めて転売やアフィリエイトを生業にしている人もいます。 pic.twitter.com/foxQ7zZrJM
— SAM (@netdemoukeruSAM) October 13, 2019
しまかよさんは、
大学卒業後、MSWをして手取り20万の給料をもらっていました。
しかし、手取り20万で独立して生活するのは難しく、諸事情あり全財産を失った。
副業に興味があったので、コンサルティングを受けたりし、MSWの仕事は退職し、転売の仕事を本業にした。その後、アフィリエイト(広告料を収益にするネット上のビジネス)の仕事をするようになった。
狭い福祉の業界にいると、他所の業界のことがわからないものですが、視野を広げることは有益です。ここでは、転売やアフィリエイトをした方がいいという話ではなく、福祉系の仕事しかできないという思い込みを捨てたほうがいいという点にしぼってお話しします。
まず、
「社会福祉士の資格を活かせない仕事についたら資格がもったいない」
という人がいますが、そんなことはないです。
例えば、他業界に転業して、取引先と世間話をするときに
「社会福祉士という資格で困っている人の手助けをする仕事をしていました」
と自己紹介できます。
これだって資格を活かしている状態なわけです。
そんなの関係ないのでは?
と思うかもしれませんが、他業界の人からすれば福祉業界はよくわからない世界なので、面白く話せば興味をもってもらえますし、社会的信用のある人だと勝手な高評価までもらえることもあります。
社会福祉士の社会的評価は決して低くない資格です。
経済的にみれば評価されていませんが、その業務は社会貢献業務そのものであり、評価点は高いのです。
社会福祉士の仕事が何をするか知らない人は多いですが、少なくとも社会福祉士が悪徳業者だと思っている人は皆無です。
社会福祉士の資格を取った時点で社会福祉の専門家というイメージがつき、いい人、もしくは、少なくとも悪い人ではないだろうという担保になる。
これは社会福祉士資格の立派なメリットです。
社会福祉士にも犯罪に手を染める者はいるが、今のところごく少数にとどまっている。— SAM (@netdemoukeruSAM) October 13, 2019
また、
単に社会的信用があるというだけでなく、他業種との親和性もあります。
例えば、社会福祉士は営業の仕事に向いています。
営業はお客様の問題を解決する商品を提案して利益を得る仕事です。
社会福祉士の仕事と共通した要素は多いのです。
社会福祉士は商品を売るかわりに問題解決の社会資源だったり、自らの調整力だったり、所属組織の力をつかって援助するという違いだけです。
基本は似通っているのです。
転売やアフィリエイトも商品を紹介する仕事ですから、これまた基本は一緒です。
社会福祉士は対人援助の仕事をできるくらいなのですから、コミュニケーション力は高く、他業種に転業しても、そのポテンシャルは高いはずです。
もし、転業を阻むものがあるとしたら自分自身で制限をかけているということです。
「社会福祉士資格と経験しかないのに他業種で通用するはずがない」とね。
せっかく社会福祉士をとったのだからと、いつまでも嫌な職場にとどまっていることは誰のためにもなりません。
資格を活かす場は他にもあるということです。