社会福祉士の仕事への考え方9か条
社会福祉士歴11年目でわかった仕事への考え方9か条がこれ
第1条:資格は仕事をしないことを知っている
資格を取ったから「すごいだろ」と言うのは、自己満足の世界だと心得ている。
自己満足は、内心にとどめ、仕事は内容と結果と実行力で評価されるものと考えている。
利用者と長期間、関わった結果、影響力を行使できるようになったからといって、それは専門職としての力量ではないと考える。
単に利用者が援助者に依存しているだけかもしれない。
専門職の仕事は、内容・結果で評価されるべきと考える。
資格だけでも、経験だけでもダメだといわれるゆえんである。
第2条:神輿(みこし)をかつぐ
現場で人手が足らないのであれば、積極的に自ら介護現場に入るように提案する。
「介護は私の仕事ではない」とか、「他の仕事で忙しい」などとはいわない。
現場では介護職員をたてつつも、同等のスキルで介護をこなすことができる。
間違っても、介護現場の職員を批評しない。
第3条:健康を第一に考えている
身体が資本と心得ており、健康を害するような行動は厳に慎んでいる。
ジャンクフードは基本食べない。
体格よりも体力、知識よりも知恵、IQ(知能指数)よりも、EQ(心の知能指数)を重視している。
勤めている組織や転職した会社がブラック企業だったら辞める用意がある。身体を壊してまで働かない。もっと自分に合った職場があると考えている。
第4条:感情を理性に従わせ、合理的に行動できる
言い争っても解決しない場面では、さっと身を引ける。
言い訳は基本しない。説明が必要であっても、ひと呼吸おいて、適切な時期に誤解を解いて納得させることができる。
不快な出来事がおきた場合は、100パーセントは自分に責任があると考えて問題解決の行動をおこしている。
喧嘩はしない。喧嘩が生じる状況をいち早く察知し、火の粉が降りかかってきたらよける。
愚痴、文句はいわない。そんなことを言っていると悪いものを引き寄せてしまうと心得ている。
それよりも、自分を成長させること、お得なこと、楽しいと思えることに一歩でも脚をふみだす。
その方がいいものを引き寄せられると考える徹底した合理主義である。
第5条:聴き役に徹している
私語を慎み、相手の話を、さえぎらない。
自分のことばかりしゃべっていると、やがて相手は、話をきいてくれなくなることを心得ている。
人と話すうえで、傾聴は金、沈黙は銀、雄弁は銅という価値観をもっている。
話をするときは、自分の話が相手に何をもたらすかを予測・計算・調整している。
相手の話をきくこと、観察すること、洞察力を働かせることでしか正確な情報は得られないと心得ている。
べらべらと自分の言いたいことをまくしたてるだけでは、何一つ得るものはないだろう。
第6条:インプットよりもアウトプットを重視している
- 本を読むだけ
- セミナーに参加するだけ
- 研修会に出席するだけ
- 資格をとるだけ
そういった受け身やインプットの勉強をすることはあるが、学んだことはすぐにアウトプット(実践)して小さな失敗と小さな改善を繰り返しながら大きな成功を目指している。
日々の仕事もアウトプットの一環であり、失敗したことメモ帳にまとめ、同じあやまちを繰り返さないように反省している。
そのため、社会福祉士は「失敗ノート」なるものを所有している。
第7条:新しいことにチャレンジしている
社会の変化に敏感なので、10年後、職場で求められる知識だけでは立ち行かなくなることを自覚している。
ここ10年で最も大きな社会変化は、世界の人がスマホでつながったこと、AIの進化であると考えている。
これが今後、福祉業界に与える影響を認識しており、今から近未来の福祉社会に備えてプログラミングであったり、SNS(ソーシャルネットワークシステム)の研究など、福祉以外の新しいことへのチャレンジをおこたらない。
情報発信も、またしかりである。
第8条:福祉以外の引き出しをもっている
福祉の理屈を、無理して現場に当てはめることはしない。
福祉のテリトリーにこだわることが、かえってよくないことを心得ている。
どうすれば援助技術が向上するのか常に考え、行動している。
福祉の外に使える技術や知識があれば、積極的に活用する。
自分の得意なことを現場に活かす応用力がある。
第9条:理想と現実を区別している
「私は世界中の人々を愛しています」という人がいたら、その人は嘘つきだと考えている。
物理的に不可能なことを口先で言うだけの社会福祉士は嫌われ、現実的に可能なことに照準を合わせて行動する社会福祉士がすごいといわれることを知っている。
行動に行動を重ねた結果、一歩でも理想に近づくことができれば、その先にあるのが理想だといってもいいだろう。
理想は完璧に達成することよりも、一歩でも近づくことが大切であるし、現実的だ。
なので、世界中の人々よりも、目の前の大切な人を大切にするのが社会福祉士だと考えている。
まとめ
以上は、私が推奨する社会福祉士の仕事への考え方9か条です。
これらの考え方を実践することで、末永く社会福祉の現場で活躍することができます。
社会福祉士は、しゃべることよりも、観察すること、聴くことの方がよほど大切です。
それは、口は一つしかないが、目や耳は二つあることがヒントを示しています。
そのため社会福祉士は一見無口な人が多いです。聴くことに集中していますし、余計な事をしゃべらないからです。
そして徹底した合理主義です。イメージ的には情に流されやすいのが社会福祉士のように思われがちですが、実際は逆です。情に流される人は、やがて自分の夢や目標も流されてしまうでしょう。
情に流されることと、やさしいこととは違うことなので忘れないようにしましょう。
最後は、行動力です。
人間は考えれば考えるほど動かない方向に傾いていく弱い生き物です。
選択を迫られた時、悩めば悩むほど「しない」という決断になることを社会福祉士は知っています。
社会福祉士も同じ人間です。時には優柔不断になることもあります。でも人間の弱さを知っているので、意識して流れに逆らう術を心得ているのです。
以上が社会福祉士歴11年目でわかった仕事への考え方9か条です。
偉そうなことをいいましたが、正直に感じた真実です。
ぜひ、参考にしてみてください。
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