ヒヤリハットでは言い訳をしないことが大切
ヒヤリハットとは、労働災害における経験則の一つである「ハインリッヒの法則」に基づく事象で、1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するというものです。
その名の通り、ヒヤリとする、ハットするということです。
あなたも、職場でヒヤリハット事例を経験したことがあるかもしれません。
もしくは、大学などの授業の中で勉強したことがあるという人もいるでしょう。
今日は、ヒヤリハットを起こしたときの態度について重要だと感じたことを述べます。
それは、
「いい訳をしない」
ということです。
「自分がヒヤリハットを引き起こしたのは、仕方がなかったのだ」
という正当化をしてしまうと、第三者からみてマイナスにしかとらえられません。
もう起きてしまったことは、変えられないのです。
これが現実です。
もちろん、次に同様のミスが起こらないように予防・改善策を講じることは必要です。
例えば、
手順を構造化したり、指さし確認をするといったことがあります。
(この辺りは、職場の同僚や上司と話し合って最適な案を採用してみてください)
改善策を出したところで、気づくのは、
- いつもと違うことをするとき
- 手順は同じでも状況が違う
こういう時にヒヤリハットは生じやすいということです。
にもかかわらず、社会福祉の現場では、常に状況は変化し、慣れない仕事をする状況が生じています。
ここで、考えなければならないのは、
「人は、仕事を進める上で全ての物事を1から確認して行うことは難しい」
ということです。
例えば、
車の運転をするときに、いちいちハンドルがどこにあって、ブレーキはどこにあるとか確認しないのと同じことです。
脳の情報処理上、優先度の低いものは省略して処理しないと効率が悪くなって時間内に目的を達成できないということがあるからです。
なので、あらゆる改善策を講じても、人間のミス自体を0%にすることは不可能だということになります。
一定の確率で、どうしてもミスは生じます。
(他人に対して、このことを説明すると言い訳になるので、心の中で承知しておいてください)
ここを理解していないと、
「なんで、ミスをしたんだろう(運が悪な)」
とか、
「あのとき、あの人があんなことを言わなければ・・・」
という、
いい訳じみた態度をとりたくなります。
そのようなことよりも、ヒヤリハットの効率的な処理方法を学んだほうが気が楽です。
(ヒヤリハット報告の手順をマニュアル化しておくのがいいですね)
- 自分はミスをしない
- なんでも完璧にこなせる
そのような考えは、少しでもあると、残念な気持ちになって、ますます次のミスを誘発することになりかねません。
なので、ミスは生じるという前提のもとに、
「すべては自分の責任で生じたことだ」
ということにしておいてください。
言いたいことを、グッとこらえて、パッと忘れるのがコツです。
ミスは起こりうるのに、全て自分の責任というのは、矛盾しているようですが、こう考えることによって心がすっきりするのでお勧めしています。
ただし、ミスにいて謝罪する必要はありません。
ヒヤリハット報告は、誰かに謝る場ではないからです。
- 失敗を通じて、事故を減らしましょう
- 間違いから学んでミスを減らし、成長しましょう
という場なんです。
もちろん、ミスは決して楽しいものではありません。
誰だって、ミスはしたくないですよね。
自分のミスが気になるのは、他人のミスを喜ぶ人がいるからです。
言葉にしなくても、あなたのミスに喜んでいる人はいますし、人間にはそういう性質があるのです。
人の不幸は蜜の味
といいますが、
こうしたことに負けないためにも、
「いい訳をしない」
という態度が必要になります。
重要なことは、
いい訳も、謝罪もせず
「この次からは、こうします」
と宣言し、実行するということです。
以上は、昨日、私が実際にヒヤリハットを経験したことから感じたことです。
スポンサーリンク