社会福祉士科目終了試験実例(障害児・者の心理)

科目終了試験対策にお悩みの方へ

記述式試験における試験メモの作成例をここに提示します。
科目終了試験は、一般的に資料参照は許可されず、1000文字程度で設題に対して回答させる形式の学校が多くなっています。

そのため、メモはあくまで試験勉強に使用するものであり、試験当日は必ずしもメモ通りの文章を書けるとは限りません。
回答文章の概要と大まかな論理展開をイメージし、記憶として定着させることで試験本番に挑む形となります。

ところが、最近では、インターネット環境を利用した試験を行う大学が増えました。
中には、資料参照可の大学があったり、科目によって多肢選択式の問題を採用しているところもあります。
しかし、その場合でも時間制限はありますので、やはり一時メモや、一時資料を用意する必要性はあります。

こうしたメモを作成する過程自体が試験対策となりますので、指定された教科書をよく読んで試験にとりかかることをお勧めします。

科目終了試験学習のポイント(科目終了試験問題)

  1. 障害児・者の学習困難の実態と原因について
  2. 障害児の親の心理について
  3. 知的障害児・者の心理的指導について
  4. 病虚弱児・者について
  5. 聴覚障害と社会生活上の問題について


問1「障害児・者の学習困難の実態と原因について」


 障害児・者の学習困難の原因には、学習問題が関係している。学習問題には、一次的学習問題と二次的学習問題がある。
 一次的学習問題とは、機能障害による学習問題である。機能障害には、⑴注意を集中させることが難しい「注意の障害」、⑵ものが見えない・見えにくい(視覚障害)、音が聞こえない・聞こえにくい(聴覚障害)などの「感覚障害」、⑶概念形成・判断・推理の働きが不十分な「思考障害」など多様なものがある。これらの機能障害は、障害児・者の学習過程での妨害要因となるものである。
 例えば、注意の障害・感覚障害は「よくみる(入力)」の段階を妨げるし、思考障害は「考える(統合)」の段階を妨げるといえる。
 二次的学習問題とは、機能障害に由来して後天的に生じた学習問題である。
 例えば、⑴興味関心に欠ける。やる気がないといった「興味・関心・意欲の乏しさ」、⑵障害児・者に適した指導の場が少ない。適切な教材教具が不足しているといった「学習環境の制限」、⑶家庭や社会が障害児・者の学習に非協力的といった「家庭環境と社会環境の問題」といったものがある。これらの二次的学習問題は、障害児・者の学習過程において、学習を促進させたり、支持する間接的要因(個人的要因、環境的要因)を妨げるものとなる。
 このように障害児・者は、学習問題によって学習過程が妨げられると適切な学習ができなくなり、学習困難に陥るのである。そしてその結果、学習の発達系列においても、学習しつつある段階に対応した発達段階で、その学習が停滞することになるのである。
 以上のように、学習の過程と学習の系列から考えた場合、障害児・者の学習困難の実態は、一時的学習問題と、二次的学習問題が主な原因となって、その適切な学習過程が妨げられ、結果的に低次の学習段階でつまづいている状態であるということがいえる。
 現在、障害児・者の学習困難の実態は厳しい状況にある。例えば、重度重複障害児・者のように、学習問題を多く抱えている人達の場合は、どうしても低次の段階で学習が停滞せざるを得ないというのが実状である。今後は、様々な障害の学習困難に対応できる態勢をいかに構築していくかが問われるだろう。


問2「障害児の親の心理について」

 子供を産み育てるということは、多くの親にとって人生の一大事業である。そのとき、もし我が子に障害があるとしたら、そのショックには計り知れないものがあるだろう。こうした障害児の親の心理については、これまで多くの研究結果が報告されているが、大別すると次のように3段階の心理的変化が認められる。
 第1段階は、子供の障害を認めないという段階である。子供の障害を極力否定したり、子供の様子がおかしいことに薄々気が付いたとしても、それを指摘されるのが恐ろしくて、専門家への相談などを拒否する。また子供の障害や発達の遅れを目立たなくするために、子供を隠したり、親が子供のことを何でもしてしまったりする。
 第2段階は、頭の中では障害の事実を認めるが、心の中では受け入れられないという段階である。子供に対して敵意を持ったり、自分の子供に障害があることを恥ずかしいと感じたり、世間体が悪いなどと考える。したがって社会から孤立しやすくなる。また、自分には子供の障害に対する責任はないと思ったり、逆に罪の意識から自責の念に駆られ、自らに罰を与えようとするなどの心理的葛藤を経験する。
 第3段階は、頭の中でも、心の中でも障害を持った子供を受け入れられるという段階である。子供の障害を客観的事実として認めることができる。悩んだり、恥ずかしがることをしなくなる。子育てに専門家の意見や福祉制度を積極的に取り入れることもできるようになる。
 第1から第3段階に至るまでの道のりは決して平坦なものではない。親の中には、心理的重圧に耐えられずに育児を放棄してしまったり、子供の将来を悲観するあまり、心中をはかろうと思い悩む者も存在する。
 こうした障害児の親の心理的問題に背景には、能力主義に偏重した社会の在り方や、ノーマライゼーションが十分に達成されていない社会の未成熟さが多分に影響しているといえる。親は自分の子供に障害があるということで、その将来を過大に悲観してしまうのである。
 今後は、障害児の親に対する社会的支援のさらなる強化が必要である。障害児を持った親が社会で孤立することなく、適切な心理的援助や養育指導が受けられる態勢を強化できれば、少なくとも心中のような悲劇は防ぐことができるだろう。


問3「知的障害児・者の心理的指導について」

 知的障害児・者は「落着きがない」「辛抱強さに欠ける」「自分から進んでものごとをやろうとしない」「人の言うなりになりやすい」といった性格行動面の特徴がしばしば指摘される。
 このような性格行動の特徴が形成される要因としては、知的障害児・者が成長の過程で、⑴我慢をするなどの適切な行動様式を学習できなかったことによるもの、⑵親の溺愛、または拒否といった不適切な養育態度によるもの、⑶知的障害という機能障害によって、失敗や挫折を繰り返し経験してきたことによるものなどが考えられる。
 こうした知的障害児・者に対する心理的指導については、従来、生活単元学習や作業単元学習などの指導法が行われていた。しかし近年では心理学の発展に伴って新しい指導法が注目されている。その一つが「行動療法に基づく指導」である。これは学習心理学の研究成果である「オペラント条件づけ」を利用した指導のことである。
 オペラント条件づけの研究をしたのはスキナーである。スキナーは、レバーを押すと餌が出てくる特別な装置を作り、そこにネズミを入れて行動を観察した。ネズミは最初、偶然レバーを押すことで餌を獲得していたが、この行動がくり返されることで、やがてネズミは、レバーを押すと餌を獲得できることを知り、それまで存在しなかった「自発的にレバーを押す」という行動を形成したのである。
 このオペラント条件づけの理論を心理療法に取り入れ、発達させたものが「行動療法」である。そして行動療法に基づく指導は、知的障害児・者の性格行動面の指導に有効であることが報告されている。
 例えば「落着きがない」という性格行動を持つ知的障害児・者に指導する場合は次のようになる。まず対象者の実態を把握した上で、落ち着きのある状態になるための行動を分析してステップ化する。行動の形で具体的な指導目標を作る。そして対象者が望む行動をしたときに、強化因子である報酬を与える。こうして対象者の行動を強化していくという訳である。
 知的障害児・者の性格行動の発達は、知的障害という機能障害に加えて、発達の過程における環境からの影響を多く受けている。したがって、その心理的指導においては、問題となるような性格行動が発達しないように、早期の適切な指導をすることが重要であるといえる。


問4「病虚弱児・者について」

 病虚弱児・者というのは、慢性的な疾病を持つ「病弱児・者」と、慢性的に体が弱い状態にあって病きになりやすい「虚弱児・者」を合わせた言葉である。これらの病虚弱児・者といわれる人達は、病気や虚弱という健康障害によってさまざまな問題や不安を抱えている。
 まず、長期入院による家族との別離という問題について述べる。重度病虚弱児・者は、病気や虚弱を理由として、病院に長期間入院したり、頻繁に入退院を繰り返さなければならないことが多い。家庭とは異なる、病院という管理された環境に長期間入院することは、ホスピタリズムと似たような問題を生じさせたり、親の過保護などの養育態度に基づく不適切な親子関係を形成させたりするという問題を生じさせる。一般的に障害児・者の親子関係は不適切な場合が多いが、それは病虚弱児・者の場合にもあてはまることである。
 次に、病虚弱児・者の、病気や虚弱に対する不安について述べる。知的障害や運動障害といった機能障害の多くが一定した状態を呈しており、入院のような特別な治療が必要ではないのに比べて、病虚弱児・者の抱える病気や虚弱は、変化しやすいという特徴がある。したがって病虚弱児・者の不安は病気や虚弱の状態に伴って変化しやすいといえる。それは「病気がさらに悪化するのではないか」「死ぬのではないか」といった不安を抱かせることが多い。
 その他、病院に入院することによって生じる病虚弱児の不安としては「自分が何か悪いことをしたために、その罰として母親から捨てられたのではないか」という分離不安があるし、長期療養者の回復期における不安としては「復学できるのだろうか」「職場復帰できるのだろうか」といった社会復帰への不安などがある。
 以上のように、病虚弱児・者は、健康障害という機能障害に由来するさまざまな問題や不安によって、攻撃性、逃避性、意欲の欠如、依存性、神経質といった心理的特性を形成していることが多い人達であるということができる。こうした心理的特性は「病は気から」という諺が示すように、病虚弱児・者の、病気や虚弱に対決する姿勢を消極的にし、その回復を遅らせたり、悪化させるという悪循環をもたらしてしまうことがある。病虚弱児・者に対する指導や援助をする上では、この悪循環を断ち切るための心理的指導の重要性を忘れてはならない。


問5「聴覚障害と社会生活上の問題について」

 聴覚は、⑴聴音、⑵話音の発達という社会生活上の重要な役割を果たしている。したがって聴覚に障害を持っている聴覚障害者は、社会生活上の問題を抱えていることが多いといえる。以下、聴覚の役割や聴覚障害者の社会生活上の問題について述べていく。
⑴聴音
 聴音は警告聴、音楽聴、語音聴の3つに分類することができる。
 警告聴とは、サイレンや非常ベルなど、事件や変化を知らせる物音を聞いたり、蚊の飛ぶ音や猛獣の唸り声などを聴くことである。危険を回避することで、生命の安全を保つなどの役割を果たすものである。聴覚障害者は、例えば自動車のクラクションが聞こえないために事故に会う危険が高くなったりするなど、社会生活上の問題が生じることになる。
 音楽聴とは、歌や音楽を聞くことである。虫の声や松風の音など、自然の音を鑑賞することも含まれる。音楽聴は、聴覚障害者へ直ちに生命の危険や日常生活の困難をもたらすものではないから軽視されることが多い。しかし自然の音や音楽を楽しむことが、人間の生活に潤いや生きがいを与えることを考えれば、自然の音や音楽を楽しめない聴覚障害者にとっては不利なことであり、社会生活上の問題といえる。
 語音聴とは、相手の話し言葉を聞くことである。相手の意思を受ける、社会的な関係を成立させる、社会生活を楽しむという3つの役割がある。これらは聴覚障害者にとって、社会関係の成立と維持だけでなく、社会生活の享受までも困難にすることから社会生活上の問題となる。
⑵話音の発達
 聴覚には、話音の発達を促進するという役割もある。特に子供が母親とのコミュニケーションの中で言葉を模倣し、学習する上で重要な役割を果たす。聴覚に障害があると、話音の発達が困難となり、ある程度の言語障害を派生させることになる。したがって意思の伝達を困難にするなど、社会生活上の問題となる。
⑶まとめ
 以上のように聴覚に障害があるということは、聴音や話音の発達を困難にし、健聴者には想像しがたいほどの社会生活上の問題を抱えることを意味する。そしてそれが聴覚障害者に劣等性感情や内向性といった、さまざまな心理的特性を形成させることにもつながる。

参考文献
『障害者心理(その理論と方法)』中司利一著 ミネルヴァ書房

科目終了試験における準備で重要なこと

科目修了試験は、大学や養成校によってその形式は多様です。
必要文字数、制限時間、評価基準もバラバラです。


各大学のルールを把握したうえで試験対策に取り組んでみてください。


一般大学(通学)での授業を経験したことのある方には、特に驚くことはないと思いますが、社会人が通信制の大学で驚くことの一つが論述式の試験です。


そもそも手書きで文章を書くということがめっきり減っていますので、参考資料もなしに1000文字程度の文章を書くというのは、やってみると大変です。

手書き

まず、書いてみて分かったのは手が痛くなることです。何を書くかということと同じくらい、身体的に書き慣れるということが大切ですので、試験対策としては、できれば制限時間内に文章を書いてみることをお勧めします。


用意した試験メモを見ながらでもいいので、書くことにより、試験勉強になりますし、手も鍛えられます。


何度か練習したけど、やっぱり手が痛くなるという人は、自らの筆圧の強さに目を向けてみてください。


もしかしたら必要以上に筆圧が強いのかもしれません。その場合は、意識して少し筆圧を下げて書くようにします。


これでかなり、手の痛みは軽減しますが、それでも書きにくいという方は、無理に変えることはありません。


あなたが書きやすい方法で書くことの方が重要ですからね。


留意すべきことは、緊張すると筆圧が強くなるのか、普段から強いのかということです。


もし、緊張するときだけ筆圧が強くなるのなら、あなたは本来、書きにくい方法で文を書いていることになりますので、ちょっと意識を変えてみてはいかがでしょうか。


私は、緊張すると筆圧が強くなるタイプでしたので、意識的に文字を薄く書くように心がけていました。文字を濃く書いてしまうと、消しゴムで消すのが大変ですし、緊張したり、あせっていると文字を消すときに、勢い余って回答用紙を破ってしまうことが起きます(実際に経験しました)。


せっかく用意周到に試験勉強をしても、こんな理由でさらに焦りを募らせ、実力が発揮できないのはもったいないです。


試験対策では、普段通りに文章が手書きできるかということをちょっと意識するだけでも違いますよ。


それから、筆記用具についてですが、所属大学のルールに従って、あなたが一番書きやすいと思うものを用意することが最善です。


些細なことですが、結構重要です。


鉛筆やシャープペンの芯の固さ


こういったことも重要ですし、


削りたての先のとがった鉛筆が書きやすい


という人もいます。


消しゴムにしても使いやすさは人それぞれです。


試験対策の時に、実際に文章を手書きしてみて、悪いところがあれば改善しておきます。


例えば、シャープペンの芯折れが頻発するなら、少し固い芯にするとか、固い芯の鉛筆にするなどの対策ができます。


芯折れの要因には、芯の強度だけでなく、グリップが関係していることもあるので、より握りやすい形状のシャープペンにするとか、鉛筆なら握りやすい形状のものに変えるとか、いくらでも改善点はあるものです。


筆記用具について熱く語ってしまいましたが、お伝えしたかったのは


試験では、集中力を妨害する要因をできるだけ取り除くことが肝なので、そのためにできることはしておいて損はない


ということです。

  • 筆記用具をしっかり整えておくこと
  • 試験日は体調を整えておくこと
  • 試験会場には余裕をもって到着すること
  • 試験直前はトイレに行っておくこと

これらは些細なことですが、試験を確実にクリアしていく上では重要なことです。


学生時代、科目終了試験会場に、シャープペン1本、消しゴム1つで来る学生をよく見かけました。


それを見て「試験中にそのシャープペンが故障したら、どうするのだろう」と思いました。


ルール上、試験中に他者から筆記具を借りる行為はできないことになっています。


試験管が、たまたま寛容な人であれば、学校の筆記具を貸してくれることもあるのでしょうが、これはあくまで運が良ければのことです。


運が悪ければ、もう文字は書けません。


わざわざ時間を使って試験会場にきたのに、何の成果もないなんて無駄としかいいようがありません。


できることはやっておいて損はないです。

筆箱

これは、私の試験当日のペンケースです。


もちろん、こんなにたくさん筆記具があっても使うことはまずありません。


だけど、用意しておくのです。


お守りだと思っておけばいいのです。


これで、試験に精神を集中できると思えば簡単なおまじないです。


試験のことを書いているのに、精神論を持ち出すのか?


という疑問があるかもしれませんが、試験において精神は重要です。


今回は、筆記具のことを例にあげましたが、他にも精神の集中を妨害する要因は山のようにあります。


例えば、

  • 対人関係において、いざこざや言い争いが生ずる
  • 逆に、おめでたい話(家族や友人が結婚するなど)の連絡を受ける

これらのことは試験当日にあるとやっかいです。


これから試験だというのに、親子喧嘩をしてしまったり、電話、メール、lineで面倒な案件のメッセージを受けたりしたら最悪ですよね。


なので、できるだけ試験直前は言い争いのない環境を維持するようにしてください。


喧嘩をふっかけてくる人に対して逆切れしたり、どなったりしても試験中の精神状態が乱れるばかりです。


そういうときは、争いを避け、面倒な案件は試験後に対応すると相手に伝えて、まずは試験に集中すべきです。


これも試験準備の一環です。


実は、科目終了試験で準備したことが発揮できる確率は、最高でも20%です。


試験問題が5問あって、そのうちの1問が出題されるのでこうなります。


試験でヤマを張っていた場合は別ですが、ヤマが外れたらおしまいです。


確実に試験をクリアしていくためには、勉強した量の20パーセントを発揮できるようにすることが大切です。


でも実際には、20%の実力を発揮できることは少ないです。


人間の記憶力の限界であったり、集中力を削がれる要因によって15%くらいしか実力を発揮できないでしょう。


冒頭に実例として挙げた試験メモの内容をすべて一字一句違わずに記憶できるほど人間の脳は優秀ではありません。


また、社会生活をしている以上、対人関係がらみの、全ての精神的ストレスを避けることも現実的ではありません。


だから、筆記具の整備や精神を乱すような言動の回避といった、ちょっとした心構えが大きな違いをもたらすのです。


私の言っていることは、おおげさに聞こえるかもしれませんが、推奨した試験対策は実に簡単ものばがりです。


だけど多くの人がやらない対策です。


今になって思えばやりすぎていたかな?


と思うこともありますが、おかげで大学時代は一度も科目終了試験に落ちたことはありませんでした。


落ちた試験を受けなおすということをせずに済んだのは大きな時間の節約になりました。



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