ディスカッションで人は変われる

いまどきの大学の授業形式について

最近の大学での授業は、グループディスカッション形式が多く採用するようになりました。
特に、福祉系大学では、その傾向が強いです。

それもそのはずです。

  • 社会福祉援助技術
  • 社会福祉演習

といった科目は、単に知識を詰め込むよりも、
社会福祉のテーマに対して、学生同士が話し合ったり、意見を発表したりする過程が学習効果を高めるからです。

大学のホームページなどで、
「実践力を身に着ける対話型授業を行っています」
といったコピーを見たことがある人はいると思います。

対話型授業が実践に役立つことは、私の経験上から確かです。
学生や教師が互いに議論を交わすことで、異なる価値観を知ることができたりしますからね。

オンラインで授業やテストを受けられるシステムを採用している福祉系通信大学も一部ありますが、対話から得られる体験学習はリアルでしかありえません。

オンライン上の掲示板であったり、質問ができたりといったシステムを備えて大学もあります。
これは相当に利便性は良いのですが、オンライン授業はリアル対話側授業とは異なるものであると考えたほうがいいです。

試しに、授業のサンプル動画を見たところ、放送大学の授業に近いものでした。
先生の話していることが文字起こしされていたり、図や動画で補足説明がされていたり、分かりやすいのはメリットですが、対話型のメリットはありませんでした。

ちなみに、オンライン授業を売りにしている大学においても、社会福祉士の指定科目については通学して履修することが定められているので、結局は対話型の授業を経験することになります。

ただし、対話型の度合いについては大学によって異なります。

対話型授業のメリット

リアル体験を得るのと、自己の再発見というメリットがあります。
私の母校はディスカッションを重視する学校でした。
大学の創設者は、ハーバード大学で教授をしていた方で、自らの大学にもハーバード方式の対話型授業を取り入れていたのです。

なのでほとんどの科目でディスカッションが取り入れられていました。
一般教養科目においてもディスカッションです。

ところが私は、基本的に無口なほうだったので、ディスカッションは苦手意識がありました。
ですが、まじめな性格と、自分を変えるという強い決意のもとに大学に行っていたものですから、全力で授業に参加することにしていました。

スクーリング当日は誰よりも早く登校し、一番前の座席に座ります。
スクーリングの時は、高い評価を得るために、かなり「痛い」思いをしていました。

授業では、発言をすることで参加していると判断されるので、何か発言しなくてはなりません。
もちろん授業のテーマに関する、自分の意見や考え方を表明したり、グッドクエスチョンをしようと必死です。

でも、発言するには、情報元である教科書の下読みであったり、問題意識であったりがないとなかなか声がでないものです。
なので、教科書を膨大に読みましたし、考えに考えて頭が痛くなることもたびたびでした。

こうした苦労の甲斐あって、私は、
「いいたいことがあるとだまっていられない」
という新たな自分を再発見することになりました。

このように、メリットの多い対話型授業ですが、その参加態度によっては、効果は半減します。
ときどき、じっと黙って下を向いているタイプの学生がいますが、授業料がもったいないと思います。

せっかく授業に参加するなら、最大限学びの効果を得たほうがお得だと思いませんか?

対話型授業を最大限効果的に参加するコツ

  • 授業前に教科書や必要な資料を一通り読んでおく(暗記は不要)
  • 自分の意見は何か?について思いを巡らせる時間を持つ(隙間時間でも可)
  • ある意見を持つとき、自分はなぜ、その意見を賛同するのか?に対する理由を考える

上記を実践するとき、注意すべき点は、
「他人からどう思われるか?」
はいったん棚上げにすることです。

  • 教科書もろくに読んでいないと思われるのではないか?
  • ある意見を表明したら笑われるのではないか?
  • ある意見に対する正当な理由は何か?

他人からの評価を軸に思考すると、何が正解か?を探すことになり、何が自分の意見か?がおきざりにされがちです。
優等生が先生の気に入るような答えをするのと同じ状態になってしまいます。

空気を読めばいいというもんでもありません。
ほんとうに自分が思っていることを表明するならいいのですが、気に入られるためにする表明ならしない方がましです。

教員に気に入られるように自身の発言内容を変えるのと、
積極的に意見表明することで、結果的に高評価を得る、
のでは次元が違います。

自らの本音にフォーカスしてみることが大切です。

授業がはじまる日までに、
今述べたことを実践することで、意見を持つのに必要な情報を得て、意見を決定し、それを他人に説明する準備ができたことになります。

これができれば、意見表明はかなりうまくいくでしょう。

次の注意事項を守れれば完璧

  • 意見を述べることを恥ずかしがらない
  • 議論をすることで、反論者に怒ったり、喧嘩したり、攻撃しない
  • 流暢にしゃべることよりも、真に感じていることを理由を含めて正確に伝えることに集中する

注意事項は以上です。

ところが、ここで一つ問題があります。

それは、日本人の多くが恥ずかしがり屋だということです。

照れる

自分の意見があるにもかかわらず、それを言わないのは楽ですが、授業の後になって、自分が授業から何も持ち帰っていないことに気づいて後悔することになります。

対話型の授業において、恥ずかしがっているということは、消極的とイコールです。
これはマイナス評価なので、どうすればよいのでしょうか?

マイケル・サンデルのハーバード白熱教室

小難しい理屈は苦手だという人には、
「ハーバード白熱教室」
を見ることをお勧めします。

動画サイトにアップされていたりするので、すぐにでも見ることは可能です。
そうすれば、自分の意見を述べるコツがわかります。

同時に、大学で議論することの面白さも伝わる可能性もあります。
サンデル教授の授業の進め方も秀逸ですが、学生の意見表明の仕方に注意してください。

難しいことはともかく、学生の話し方を真似てみるところからでも、明日からの授業に十分で役立ちます。
一見、マスプロ形式の授業にみえますが、学生は意見の表明を求められているので対話型講義になっているのがわかります。

アメリカの大学において学生は、意見を求められます。
正義(ジャスティス)に関する問題が提示され、学生は自身の経験や学習したことをもとに意見を表明します。

大学で学ぶことの面白さは、マイケル・サンデルの授業に表れています。
あなたも明日の授業が「白熱教室」だと思って参加してみてください。

まとめ

私が小学生だった頃、学校の先生はとても怖い存在でした。
悪いことをすると、その制裁として暴力を(平手打ち)を使うこともありました。
今では虐待となり、完全にアウトですが、当時は時代的にも容認されていました。
当然、先生の言うことは絶対でした。

なので、社会人として大学に入ってから、
ディスカッションをしましょう
といわれても、最初は受け身でしか参加できませんでした。
無理もありません。

でも、自分を変えたいという思いで勉強していたので、下手でしたが意見を表明できるようになっていきました。
過去なんて関係ありません。

ディスカッションで人は変われます。


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