ケアマネ実習協力者に承諾書を取った話

今日は、私が介護支援専門員の資格をとるために、実習をしたときのお話をしたいと思います。

平成23年に、介護支援専門員研修で実習承諾書をとったときのことです。

実習では、模擬的に計画書を作成するための面接をするのですが、協力してくれるモデル(実習協力者)を探す必要がありました。

ケアプランを作成するための第一の壁がモデルを探すことです。

家族や知り合いに頼める人はいいですが、該当者がいない場合は自分で探すのが結構負担でした。

介護事業所などに勤務している場合は、要支援か要介護状態のモデルを見つけやすいとしても、介護と無縁な職場に勤めている人は探すのに苦労すると思います。

モデルを探すところから実習が始まっているという考えは当然ありますが、人によって探す負担が違うというのは疑問が残りますね。

どうしても、モデルが見つからない場合は、近くの地域包括支援センターや社協などに相談ということになりますが、それらの場所は必ずしも誰にでも紹介してくれるとは限りません。

むしろ、どこの誰ともわからない(身元を明らかにしたとしても)人に利用者の個人情報を扱うような紹介をしたがらないのが普通で、断られることもあります。

このことは、社会福祉士・精神保健福祉士の自己開拓実習でも起こることで想像しやすいかと思います。

紹介を断られるという理由から、モデル探しに困った人の中には・・・これはあまり大きな声ではいえませんが・・・架空の人物をでっちあげて、面接をしたことにしてケアプランを作成している人がいるのも事実です。

架空人物の創作は研修の趣旨に反するので絶対にお勧めできない方法です。第一、ケアプランを作成した後の報告会で困ります。

架空の人物でケアプランを作成しても報告会で話せないですよね。

報告会で、たまにダンマリを決め込んでいる人を見かけますが、もしかしたら面接実習をしていない人だったのかもしれません。


私の場合、当時は訪問介護事業所でパートの仕事をしていたので、買物同行で訪問介護に入っていた利用者であるKさんにモデルを頼めたのはラッキーでした。

Kさんは、当時要支援の方でしたので、私が書いたのは予防プランです。

職場の利用者であれば、だれにでも頼めるわけではなく、家族に断られることもあるのでモデルの選定には悩みました。

Kさんには、1年以上介護サービスに入っていたことから関係ができていたのと、判断力があり家族にまで同意を取り付ける必要がなかったので頼むことにしました。

ちなみに、勤め先の利用者にモデルを頼む場合でも、事前に介護サービス会社に対して通知しておく必要があります。

面接で利用者と連絡を取るということは、会社にある利用者の個人情報を利用する行為ですから、個人情報保護の観点からも当然に会社には事前に許可を取るべきでしょう。

そんなこんなで、大変なケアマネの実習ですが、これが実習の承諾書です。


承諾書

ここに書いてあることを、モデルさんに丁寧に説明して理解してもらい、面接を行うことになります。

面接では、聞きたいこと、聞く必要があることが山のようにあるのですが、
誓約書に書いてあるように

「私が知りたいことであっても、あなたの意に沿わないことは聞きません」
と書いてあるように何でもかんでも聞けるわけではありません。

また、聞いたとしても相手が的確に答えるとは限らず、むしろ話がテンプレの話(定型化された高齢者の私的な昔話)にとんでったり、別の話にはぐらかされたりして終わってしまいがちです。

話のもっていきかたで、うまい面接をすることは可能でしょうが、私の場合、初めての実習ということもあって、話が飛び飛びのチグハグな面接になってしまいました。

ともあれ学んだこともあります。それは、
「承諾書をとるときに大切なことは、モデルになってくれる人に不安感を与えないこと」です。

そのためには、実習の段になってからモデルを探すのではなく、筆記試験に合格した段階から、モデル探しを始めることをお勧めします。

コネがないとモデルはなかなか頼みにくいものです。

ケアマネを目指す人は、過去になんらかの就業経験があるはずなので、過去の職場関係でモデルを頼める人がいないか検討してみることもいいと思いますよ。


今回の実習で、Kさんのケアプランを作成しましたが、私の場合、訪問介護事業所に勤務していた関係で、Kさんの実際のケアプラン(本物)を閲覧できる立場にありました。

なので、実は実際のケアプランをチャッカリ参照していました。

パートの日は仕事のあとに事務所に残って、Kさんのプランをよく見ては書き方を学んでいました。

丸写しはNGですので、リライトした上で自分の計画を追加しました。

Kさんのところには、1年くらい介護サービスに入っていたので、そもそも面接しなくても知っている情報は多かったので、その点はプランを書くときに役立ちました。


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