レポートの質問は具体的にする。
社会福祉士を目指す学生にとって困るのが、レポート作成です。
特に通信教育の大学の場合、ほぼ独学でレポートを作成する感覚に近いです。
いきなりのレポート課題で、
「社会福祉士の役割について述べなさい」
なんてテーマでレポートを出しなさいって言われても困りますよね。
では、どうすればいいのか
もちろん、学校には質問できる仕組みが整ってはいます。
通信制であろうが、通学課程だろうが質問はできます。
授業中に質問する。質問用紙を郵送して質問する。教員やクラスメートに質問する。
他にも様々な手段があるでしょう。
最近は、ネット経由で質問できる学校もあります。
でも、「質問」って実は、難しいんですよね。
自分が今、何が分からないかについて、正確に相手に説明する必要があるからです。
例えば、「社会福祉士の役割について述べなさい」というレポート設題があったとしましょう。
そこで、講師に次の質問をします。
「社会福祉士の役割って、どんなのがあるのでしょうか?」
このような趣旨の質問をしたとしよう。
この質問は、抽象的であるので、教員からすると答えにくい質問となる。
そもそも社会福祉士の役割を考えるのがレポート設題だから、その答えだけを教員から聞くべきではないのです。
また、答えを聞いたとしても、それをそのままレポートに書けばいいのではない。
なぜ、そのように考えたのかを理論的に展開しなくてはならないからです。
レポート設題の大半は、自分の考えを述べよ。とかさ。概要を述べよ。とか、ある事柄について述べよといった設問なんだよね。
質問されているのは、むしろこっち(学生)なんだといっていい。
でも、やみくもにレポートを書こうとしても、やはり書けない。
では、どういう質問の仕方をすればいいのか?
まずは、下調べをしてから、次のように質問をしていきます。
ちょっと調べることがコツで、これをするだけで質問が違ってきます。
例えば、こんな感じ
先生、今回のレポート設題について、質問があります。
実は、教科書の○○ページに、社会福祉士の役割に関する記述があるのですが、どうもピンときません。
社会福祉士の法的な定義についても読みましたが、つまるところ何をする人なのか分からないのです。
このように、自分が調査した範囲を提示した上で、どこからどこまでが分からないのかを教員に伝えると
教員は、具体的なアドバイスがしやすくなります。
抽象的な質問には、抽象的な答えが返ってくる。
具体的な質問には、具体的な答えが返ってくる。
具体的な質問をするには、自分は何が分からないのかを特定しなくてはならないんです。
それには、調査が必要です。ちょっとした調査ですね。
教科書を調べる。ネットで検索してみる。
ちょっとした調査によって、質問する必要がなくなることもあります。
用語の意味などは、勉強が進んでくると、調べれば分かるようになるので、人に聞くより調べた方が早いです。
では、具体的な質問をするには、どういったことを調べるべきか?
「社会福祉士の役割について」を質問するのであれば、調べるといろいろ出てきます。
社会福祉士の具体的な職種としては、生活相談員、地域包括支援センターの相談員、障害者施設の支援員などが出てきます。
これらの職種の仕事内容をざっと調べて、あなたは、共通することは何かを考えるかも知れません。
すると、社会福祉士は、支援の必要な人に対して相談にのって、必要な社会資源を連動させる人なのかな?
という役割のイメージが出てきたとする。
でも、これは社会福祉士でないとできないことなのかな?
という感想が出るかも知れない。
あるいは、こんな疑問も湧いてくるかも知れません。
社会福祉士でないとできないことは何なのか?
そこで、社会福祉士及び介護福祉士法による、社会福祉士の定義を調べてみる。
社会福祉士とは、専門的知識、技術をもって・・・うんちゃらこんちゃら
抽象的で分かんねえなあ。
あなたは、またしても、そう思うかも知れません。
じゃあ、なんで抽象的な定義をしているのかを考えてみます。
すると、あまりに具体的で幅を狭めるように、社会福祉士を定義していくのは、得策でないと考えるかもしれません。
だって、社会福祉士の支援対象者は、老人と障害者だけです。あとはできません。
じゃ、複雑化した社会の変化についていけないのでは?
今は高齢者が多い社会だから、介護がクローズアップされているけど、もし将来の日本において、子供がわんさか増えて、高齢化が解消されたら、支援の方向性、法律の改正なども違ったものになる可能性があるよね。
実際、社会福祉士の養成カリキュラムは、その時々のトレンドがある。
最近のカリキュラム改定では、雇用情勢の変化により、非正規雇用やワーキングプアのことが盛り込まれるようになったのがその一例だ。
社会福祉士自体が非正規雇用であることも珍しくないのに笑ってしまったけれど・・・・・・
とまあ、こんな感じで、自分の頭の中で、様々な議論がされるようになったら、しめたものです。
すでにあなたは、かなりできる学生です。
もう教員に質問する必要はないかもです。
分からないことがあっても、もうあなたは、具体的な質問ができるはずです。
ちょっとした下調べをするだけで、意味のある質問ができるようになるし、教員は、そういう学生が好きです。
ちょっとした下調べには、教科書や参考文献を読むことが該当しますが、ネットも活用するといいです。
例えばこのサイトは、お勧めです。
社会福祉士の産みの親ともいえる厚生労働省のサイトです。
非常に多くの、しかも最新の情報が載っています。
いくらつかってもタダです。
統計情報もありますので、レポートを書く際にも使えます。
厚生労働省の統計によると・・・・・という記述ができます。
非常に使えるサイトなので、ブックマークを付けて、時間のある時にチラ見しておくと
絶大な学習効果があります。
きっと具体的な質問ができることでしょう。
スポンサーリンク