社会福祉士の次は何の資格をとるか

社会福祉士の資格を取得した後は何の資格を取得したらいいですか?

この質問は結構多いです。

この質問をもう少し正確に表現すると、
「社会福祉士の資格と相性がよく、かつ相乗効果のある資格は何ですか?」
ということになります。

社会福祉士と相性の良い資格

代表的な資格としては、

  • 精神保健福祉士
  • 介護支援専門員
  • 介護福祉士
  • 保育士

があります。

つまり、同じ福祉系の資格であれば共通科目や免除科目があるし、人によっては受験資格や実務経験の部分で重なるところがあるので相性がいい資格といえます。

国は、不足する人材の最大活用を狙うため、福祉系資格の共通基礎課程創設を検討している段階なので、今後これら福祉系の資格は複数取得しやすい傾向になると予測できます。

ちなみに、私は、
ヘルパー2級 → 社会福祉士 → 介護支援専門員 → 介護福祉士の順で取得しました。

実務経験の要件は、介護職と生活支援員の仕事が介護福祉士と介護支援専門員の実務に該当したので利用しています。

科目免除については、介護支援専門員の試験の際に福祉関係の科目を免除(当時は免除制度があった)してもらいました。

余談ですが、精神保健福祉士と社会福祉士の共通科目を増やす方向であるのと同時に、介護支援専門員の科目免除制度は廃止するというのは人材活用の意図が見え隠れしている気がします。介護福祉士が保育士の資格を取りやすいようにしようというのも同様の事例です。

社会福祉士と相乗効果の高い資格

同じ福祉系の資格を重ねてとるよりも、一歩横に出た領域の資格の方が相乗効果は高いといえます。

例えば、法律系の資格であれば、

  • 弁護士
  • 行政書士
  • 司法書士
  • 宅建士

があります。

法律は福祉と関係がないと思いがちですが、実は密接な関係があります。

今後、社会福祉士養成の新カリキュラムにおいては「刑事司法と福祉」という科目が新設される予定になっていますので、ますます法律と社会福祉士の関係は高まっていくでしょう。

ちなみに、法律に関わる資格は他にもあり、

  • 社会保険労務士
  • 中小企業診断士

なども関係があるといえる資格といえるでしょう。

一般的に社会福祉士が他の士業系の資格を取ることは少ないのですが、すでに士業をしている人が社会福祉士の資格を取得すことで相乗効果を発揮しているケースは見受けられます。

例えば、行政書士と社会福祉士の資格を取って福祉系の行政書士事務所を開業している方がいますし、社会保険労務士事務所と社会福祉士事務所を併設している人もいます。

いずれにしても、社会福祉施設に勤務するだけが社会福祉士の活かし方ではないということです。

一歩横に出て資格をとって相乗効果を発揮することは十分に可能です。

資格取得に至らなくてもメリットのある資格

資格取得のために勉強をし、資格がとれ、その資格を使った仕事ができれば、これは一番いいとこ取りの行動ということになります。

しかし、資格を取っただけでも、資格をとるために勉強をしたたけでも意味はあると思います。

私の体験として、行政書士の試験は民法と憲法と行政法の勉強ができたのでよかったなということはいえます。

結果的に試験は不合格だったのですが、法律の基礎的な知識が身に付きましたし、福祉の仕事をする上での法の解釈においても随分と役に立ったのを感じています。

個人的なことですが、交通事故の示談交渉で法律の勉強が役に立ったこともあります。交通事故の示談交渉で社会福祉士が役立った事例

もうだいぶ前のことですが、これは行政書士試験の結果です。


行政書士試験結果

一日、一時間程度で、半年くらいしか勉強にあてられませんでしたが、結構得点しているのではないでしょうか?

一般知識についてだけ見れば合格点を満たしています。

つまり、結果的に資格がとれようがとれまいが知識を頭に入れること自体は決して無駄ではないということです。

ただし、資格を取ることが必ずしも目的でない資格勉強法は、受験資格のない資格であるほうがいいです。

受験資格を得るまでに学校で単位をとらなければいけないとか、実習を受けなければいけないとかいう条件がある場合は、かかるエネルギーコストが大きいのでお勧めではありません。

もちろん、資格を取ることが目的ならば問題ありません。

その点、行政書士の受験資格は何もなく、ただ筆記試験の受験料がかかるのみです。ここがよかった点です。

ちなみに、中小企業診断士試験の場合は特殊で、一次試験の後に実習があり、養成課程に通うと200万前後もかかる特殊な資格制度ですので、勉強だけしたい人は一次試験だ受けてみるのは面白いと思います。

資格勉強は行動の一つ

資格をとるつもりはなかったが、合格してしまったので、意図せず業種転換や副業に結びつくことがある。
資格勉強が本業の相談業務に間接的に役立つこともある。
ある資格の不合格が他の資格に興味を持つきっかけになることもある。

何がおこるかわらからないものです。

福祉系の資格で、すでに実務経験の要件を満たしているなら試験にチャレンジしてみるのも一つの行動です。

資格の勉強という行動をとったことによって、失敗や成功、チャンスや気づきが生じ、次のステップにつながる。

例えば、宅建の資格を目指していた人が、勉強の過程で不動産投資に興味をもつようになり、その後試験には合格しなかったが、不動産投資家になった人がいます。これは資格を取らなかったが、資格勉強が功を奏した事例です。

まとめ

資格の勉強は、目的を持って取り組めば無駄なことはありません。
ですので、社会福祉士の次は何の資格を取っても有益ですし、資格を取らず、勉強するだけでもお得ですよということになります。

要は、目的が、

  • 資格をとることなのか?
  • 資格を活かした仕事をすることなのか?
  • 資格勉強を通して知識を身に着けることなのか?
  • 資格試験を趣味として取り組むのか?

ということが重要です。

どの目的が良くて、どれが悪いということはありません。


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