ブラック企業がはびこる原因は、そこに勤める人がいるから

ブラックな介護施設で働いている人ほど、その自覚がありません。

利用者のためを思い、日々業務をこなしています。

なぜなら、多忙と過労によって、考えることを制限されているからです。

では、その人が、職場に満足しているかというと、愚痴だらけです。
感情というセンサーは、きちんとサインを送っています。

  • サービス残業がいやだ
  • 上司が無理難題を押し付ける
  • 有給休暇がとれない

意識的には、
「やめた方がいいのかもしれない」
と思いながらも、

無意識的には、
「でも、やめたらどうしよう」
「やめられない」
と思ってしまっています。

世の中には、ブラックではない介護事業所があるのに、そして、そういうホワイトな事業所に転職できる条件がそろっているのにも関わらず、あえて辞めないという行動をとりつづけています。

これでは、ブラック介護事業所の経営者の思うつぼです。

厳しいことをいうようですが、
ブラック企業がはびこる原因は、そこに勤める人がいるから
なんです。

私自身、10年間、空調設備会社のブラック企業に勤務していました。

社会福祉士になって最初に就職したデイサービスもブラックでした。

上記の会社がブラックと認定した理由は、長時間労働プラス、社会保険未加入です。

これらの経験を踏まえていえることです。

「勤める人がいなくなれば、ブラック会社は絶滅します」

そもそも
経営者からしたら、安い賃金で、せっせと働く労働者は、利益の源泉です。

本当は、もっとリスク分散や、新規開拓のことを考えなければならないのに、とりあえず労働者を安く使っていれば、利益がでる。

そして、労働者の給料を上げられないのは、介護報酬のせいだといっていればいいのです。

こうしたいい訳に、労働者のほうも納得してしまっています。

ここに、福祉労働者が、経験を糧にして、マーケティングを勉強したほうがいい理由があります。

福祉の仕事をめざすとき、事業所の経営まで考えてた人は、まれです。

かくいう、私も考えていませんでした。

  • 人の為になる仕事なんだから、いつか認められる日がくる
  • 給料を上げてもらえる

そのような考えをもっていました。

だから、

  • ひたすら福祉のことを勉強しよう
  • 専門性を高めよう

と躍起になっていました。

今でも、この考えは変わっていません。

ただ、実現の仕方についての捉え方が変わっただけです。

今では。

  • 人の為を思うならば、まずは自分の為を考える
  • そして、自分が幸せになれば、結果的に他の人の為にもなる

と、このように捉えています。

だからこそ、福祉労働をしている人それぞれが、まずは自身の幸せについて考える必要があります。

『七つの習慣』で有名な、コヴィー博士の言葉を借りれば、
「私的成功の上に公的成功がなりたつ」
ということになります。

つまり、
「自立してる者だけが、他者との協力関係からの果実を得ることができる」
ということです。

ブラックな事業所に勤務していて、幸せというのは、通常考えられません。

それは、自立している状態ではありません。

やりがいという幻想にごまかされている可能性があります。

「自分が、本当に求めていることはなにか?」が重要です。

そうすれば、他人からの批判や悪口にとらわれず、制限や枠を外して、ブラック事業所をやめる選択肢を考えられるようになります。

完訳7つの習慣 人格主義の回復 [ スティーヴン・R.コヴィー ]

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