50歳からでも社会福祉士の資格は活かせる

社会福祉士資格の活用について

社会福祉士の活動の仕方には、大きく分けて次の2つがあります。

  • 資格を取ってから、社会福祉の専門職として就職して活動する
  • もともと自身が持っている専門分野の延長線上で社会福祉士の資格を使う

この2つの活動は、似ているようで違います。
が、しかしどちらを選択したとしても、50歳過ぎてから、社会福祉士になって就ける仕事はあります。

資格を取ってから、社会福祉の専門職として就職して活動する場合

非正規雇用の仕事を選択する方法があります。
50歳以上であっても非正規であれば、雇用主も雇いやすいですし、そこをステップにして転職することもできます。

非正規雇用は、何も悪いことばかりではありませんよ。
正規雇用であっても、労働時間が長くて、実質、自給換算にするとバイト以下なんていう管理職もいるくらいです。
考え方次第で活躍することは可能です。

最近では、公的な機関で福祉の専門家を任用するケースが増えてきました。
例えば、東京地検が、高齢者と知的障害者の再犯防止につなげるために、社会福祉士を非常勤職員として採用したケースがあります。

期間の定めをせずに、雇用する労働契約が多いのですが、社会福祉の専門性が一定程度認められつつあります。

もともと自身が持っている専門分野の延長線上で社会福祉士の資格を使う場合

これは、すでにある、あなたの何らかの専門性や社会活動という経験の上に、社会福祉士の資格を追加するという考えの働き方です。

ソーシャルワーカーとしては未経験だとしても、これまで培ってきた得意分野や活動の上に社会福祉士をドッキングさせるのです。

これには、多くの具体例があります。

例えば、

  • 寺の住職が、認知症高齢者の後見人をしているケース
  • 刑務官の経験を活かして退職後、出所者の自立を支える活動をしているケース

などです。

これらは、ソーシャルワーカーとしての経験はなくても、その隣接領域での経験を活かして社会福祉士の資格を活用している事例です。

また、
福祉の隣接活動ではなくても、
「サラリーマンとして人事や営業、事務などの仕事を定年退職してから民生委員をする」
これも、社会福祉士の資格の活かし方のひとつです。

民生委員になるのに資格は不要ですが、大学や養成校に通うことで社会福祉の知識を高めたり、人脈が拡がりますし、資格をとることで活躍の幅が広がります。

職を転々としてきた50代は、社会福祉士になっても無意味なのか?

「転々としてきたからダメ」とか、「50過ぎてから雇ってくれるところはない」
という発想はしないことをお勧めします。

さまざまな職業を経験してきた経験を活動に活かすという思考から活躍の道が開けます。
正直、社会福祉の活動ができる程度の健康があれば、思考は現実化します。

「子育てや住宅ローンでお金がかかるので、正規雇用で給料は手取り30万円以上は欲しい」
など、いろいろ条件を付けられると難しいですが、雇用条件の制約が少ない人ほど雇用されやすくなるのは確かです。

仕事に差しさわりのない程度の健康があり、他業種に比べて低めの収入を許容すれば全然いけます。


そもそも社会福祉の分野で高収入を第一に考えるとがっかりします。
全国展開する介護会社のオーナーになるくらいになれば別ですが、そうでない場合はそれなりです。

もし収入のことが気になるのでしたら、副業やビジネス、投資を通して補てんする方が現実的で楽しいです。
個人的には、この方法をお勧めします。

収入面と仕事内容のやりがいが、トータルで満足できる結果になればいいんですよ。

やりたいことがあればOK

究極、定年後は、よろず相談所を自宅に開設するという発想もできます。
年金という収入があれば、事業の収益性が低くても続けられる可能性が高いです。

何も毎日でなくても、週末だけとか、週1日とかでも相談を受ける。
それだけでも、あなたは立派な社会福祉士です。

「報酬がとれないなら、ボランティアじゃないか?」
と思うかもしれませんが、無報酬であれ、これを実践すれば大きな実績になります。

年金という収入を補う手段を確保しているからこそできる相談業務があります。
お金をとるとらないよりも、あなたがやりたいことを実践したかどうかが大切です。

社会福祉の領域は拡大し続けている

社会の方が、目まぐるしく変化しているので、社会福祉の活動領域は変化・拡大しています。


国家試験科目の昔と今を比べると、以前にはなかった科目(成年後見・更生保護)が追加されているのもその表れです。
思い起こせば、社会福祉士資格が創設された当時、成年後見や更生保護・格差問題は、今ほどクローズアップされていませんでした。


まだ、措置の時代でしたので、社会福祉士の役割は生活保護受給者や障害者といった困窮者の援助がメインでした。
それが、今では国民総福祉の観点から、一般の労働者や不登校児童、引きこもり者でさえも支援対象となっています。

まとめ

あなたが今、雇用されて働く、サラリーマン相談員や支援員だったとしても遅くはありません。
住職や刑務官の例からわかるように、50歳でも、60代からでも社会福祉士の活動の場は用意されています。

もし「自分にはそんな場は用意されていない」と思ってしまったら、あなたが本当にやりたいことの領域で、それを見つければいいのです。
やりたいことを目指している限り、今はただのサラリーマンだったとしても、定年後に社会福祉士を活かす機会が来るかもしれないのです。

それくらい長い目で見ることが本当にやりたい活動に出会える秘訣です。
要は、あなたにしかできないような社会活動なり、貢献なり、やりたいことを極めて、そのためのツールとして名称独占の社会福祉士を使いましょうということです。



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